エイチ(H.9)展
- tenchijin | 天地人

- 11月13日
- 読了時間: 3分
初参加でのエイチ展でした。昨年のSNSを見ていたらこの展示についての話題がものすごく多くて、しかも有料なのに1000人を楽に超す入場がある凄い展示だと。ちょうどそのころ、七菜乃さんというすばらしいモデルさんと出会ったので、これはぜひ参加してみたい、と思った次第です。
七菜乃さんについて
今回の展示は七菜乃さんを撮っていたから展示しました、と言っていいくらいです。逆に撮ってなかったら展示していなかったと思います。だから彼女を撮っていたという事実は大きかったと思っています。
七菜乃さんは僕がポートレートを始めたころ(10年位前)には写真雑誌(当時は紙媒体が主流だった)に毎月のように掲載されていました。その時のキャッチフレーズでもあった「ヌードは着衣」は鮮烈な文言でした。そのように一種の憧れをもっていたモデルさんなんですけど、去年ちょうど機会に恵まれ、あっという間に3回、そして七菜乃のさんの地元で実施された撮影合宿にも参加することができて、今回の展示に至ったわけです。
写真はストイックですが、接してみるととても気さくで、自由人のイメージでした。
撮影について
今回は屋外写真と屋内写真を分けて展示してみました。屋外は山中湖周辺で撮影したもの。屋内は東京のスタジオで撮影したもの。屋外の撮影はこのご時世、現場が目に付くと面倒な話になるし、それでいて山深く人目のつかない所へ行くと、今度は熊との遭遇が怖い。いずれにしろ今後はなかなか難しい撮影になっていくのではないかと思います。ちょうどいい時に撮れました。七菜乃さんは外撮影でも屈託がないというかどこでも普通に脱ぐので見ていてはらはらすることが多かったですね。慣れるとその辺が麻痺しそうなのが怖い。
作品について
出展するときはいつも言っているのですが、すべて自家プリントで作品作りをしています。写真作品は計画を立て、撮影し、現像し、プリントし、体裁を整えるところまでが一連の写真制作活動だと思っているので、この点は譲れない所。用紙はよく使う「ピクトラン局紙」。これも来訪者にはよく訊かれたところですが、黒や影の表現は扱うにはとても優れているように思うし、耐久性もいいので長く楽しめる。たぶんSNSなどのデジタル画像では表せない表現だと思うので会場でしか見れない作品を想定してみました。この紙はデジタルとプリントではまったく違う雰囲気になるのでぜひ展示作品で見てほしいところでした。
写真展について
それぞれのクリエーター(ここではカメラマンとかフォトグラファーとか言わない方が無難)が趣向を凝らして展示している。そのこだわりやフェチの度合いは驚愕レベルでした。自分にはそのようなものはないなあと率直に感じました。さらにいうと、というかこれを言ってしまうと元も子もないんですが、自分にはそのようなこだわりはまったく必要ないなと思いました。素晴らしさがわからないんだもの。
それから来訪者の方々から十数件ほど展示作品を販売してもらえないか、或いは写真集を販売してもらえないか、というお声をたくさん頂きました。七菜乃さんのファンというかたも多かったです。販売についてはまったく頭になかったので、すべてお断りしましたが、こんなにお声を頂くのであれば相談して検討していれば良かったかなと思いました。
まとめ
今回はとてもいい経験をしたと思います。ただ来年がこのエイチ展は最後になるそうなんですが、出る?と訊かれてどうしようかな、と思うような状況でもあります。
ともあれ、今回の展示に当たってこころよくモデルを引き受けてくださった七菜乃さんには感謝しかありません。本当にありがとうございました。またいつか撮れる機会があるといいなと思っています。

*ブックに掲載した写真より。展示作品はセンシティブが強いため、残念ながら掲載できません。




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